わたしは携帯電話を使いません。
持っていません。
私の尊敬する人は誰も使っていなかったからです。
あのように小さなものを指先で操作して、
エレガントとはとても思えない。
大人の仕草がどうしても出ない。
私はいま、ここに集中したい。
携帯を目の前において見つめているとき、
ここではないどこかに心がある。
ということは、目の前にいる人は重要人物ではない。
ということは、そんな人に会うあなたも重要人物ではない。
おもてなしの心にも反する。
いかにも日本人好みの
こぢんまりとまとまった機械。
そのことが悲しい気もする。
いかにも日本的なのだ。
そして毒にも薬にもならない程度の内容のメールをやりとりしている。
いろいろな点で私の趣味には合わない。