■部下をスパイ扱いした山本大臣のホンネ
文科省の再調査結果を受け、急きょ実施された内閣府の調査内容を公表した特区担当の山本幸三地方創生担当相はもっと最悪だ。
山本は、ヒアリング対象となった9人の職員すべてが「(総理のご意向などと)発言していないと回答した」とする一方、内閣府から文科省へのメールの存在は認めた上で、追加条件を指示したのは萩生田ではなく、山本自身だったと明かした。
だが、たった数人の職員の聞き取り調査だけで事実関係が明らかになるワケがない。なぜ議事録をきちんと精査、確認しないのか。それとも内閣府では会議や他省庁とやりとりした内容を文書で保存しない役所なのか。あり得ない話だ。メールになぜ、萩生田の名前が記されていたのかの説明も一切ナシ。そんなインチキ調査の結果を基に「総理のご意向はなかった」と断言している。これぞ三百代言だ。揚げ句、きのうの参院予算委では、内閣府から送信されたメールについて「文科省の出向職員がカゲに隠れてご注進のようなメールを出向元に送っていた」と仰天答弁した。自分の部下をスパイ扱いするとは、いやはや、内閣府職員も唖然ボー然だろう。元文科省審議官の寺脇研氏(京都造形芸術大教授)がこう言う。
「山本大臣の発言には呆れました。『文化学芸員はがん』と発言して問題になりましたが、自分の部下もがんと思っているのではないか。部下を平気で切り捨てるような政治家が地方創生を担当していることがおかしい。とにかく謝罪は口先だけで、事実解明する気もなく、反省もしていない。本当にヒドイ政権です」