閣議決定は本来、法律や予算など国政に関する重要事項について、内閣の意思決定が必要と判断したものについて、全閣僚が合意し、政府方針を決定する手続きだ。ところが最近は違う。
「森友学園の国有地払い下げで政治家からの不当な働きかけはなかった」「安倍首相の妻・昭恵氏は公人でなく私人」「そもそもという言葉には、基本的にという意味もある」「安倍首相はポツダム宣言を当然読んでいる」……。一体どこが国政に関する重要事項なのか。どれもこれも安倍発言を擁護する内容ばかりだ。
政治評論家の森田実氏はこう言う。
「19世紀後半のイギリスの政治家、グラッドストンは『政治の目的は善が為し易く、悪の為し難い社会をつくることにある』と言い、同じイギリスの政治家、ディズレーリは『誠実に勝れる知恵なし』と言っています。2人の言葉に共通するのは、政治の目的は人間的善の追求にあるということです。正反対なのが国民にウソばかりついて不誠実極まりない安倍政権です。ウソがバレても平気の平左。責任を役人に押し付け、自分たちだけは甘い汁を吸い続けている。これほど魂が腐った政治家たちは見たことがない。森友、加計問題でこの卑しい本性が国民にも分かったと思う。何としてでも引きずり降ろさないと、この国はとんでもないことになります」