加計問題の真実(私は新学部設置の仕事を5年やったことあります)
at Kyoto @Japan_USA_WA 2017-07-10
ずっと黙ってきましたが、とうとう日本中の誰も何も言わないので書きます。加計問題は、以下のように一気に解明できます。記者の皆さん、野党の皆さん、真相解明!(できてますが 笑)ウラ取りお願いします。 僕は新学部設置の仕事を5年やったことがあります。
長くなってしまいましたが、すみません。報道を見ていると、一番大事な観点がすっぽり抜けているので、それを書きます。 大事な観点は、行政ルールとプロセスです。「文科省ルール設置審ルール」の一部が「特区ルール」に置き換わった訳ですから、そこから謎解きをすると一気に見えてきます。
行政ルールとプロセスから追及すべきは、たったの2点、 「設置審での認可の「内示・内定」を決定したのは文科省以外の誰か?」、 「H30年4月開学を実際に決めたのは誰か?」(=発表したのは内閣府であり、昨年11月、告示では、総理大臣と文科大臣、本当の首謀者はだれなのか?)、です。
そこが分かれば、その他も一気になし崩し的に判明し、逆にその2点が分からなければ、結局何も分からないと思います。(ちなみに、特区による医学部新設も同じです。) ついでに、加計には「不正があったのか?」も加えて合計3つです。
「結論(その1)」 文科省以外の誰かが文科省にH30年開学を命令し、総理大臣が公示し、「「設置審・認可の内定」相当のモノ」を出せと文科省官僚に命令し加計に言ったので(内定が出るような状況でもないのに)、文科省はもはやその内定を反故にはできず、8月の文科省・設置審では必ず認可となる(仮に、加計の中身が空っぽでも)。今、こういう状況になってるが、これは、大問題ではないのか?
以下、「結論(その1)」にいたる理由です。加計問題の本質から書きます。ご存知のように、これは行政ルールとプロセスの話です。今現在も数十の大学が新学部や新学科設立の審査を受けているが、加計以外の大学は全て「文科省ルール・設置審ルール」に基づいて審査されています。が、しかし、国家戦略特区指定によって、加計に限っては、「特区ルール・プロセス」が適用されてます。もうすこし正確にいうと、「文科省ルール・設置審ルール」の一部が「特区ルール」に置き換わっている。今現在、加計が「設置審」の審査を受けているので、その部分は「特区ルール」ではなく、「文科省ルール設置審ルール」が適用されてる。そこで、問題は「特区ルール」です(特区ルールがどうなってるのかが報道では分からない)。新聞記者やジャーナリストはまずそこを調べなきゃならない、とはいえ、文科省ルールが分かっている以上、どこがどうおかしいかは概ね予想できる。
以下、書きます。報道を見ていると、H30年8月に設置審でいきなり認可・不認可の判定が出る、というような、報道のされ方になってますが、ぜんぜん違います。( 文科省ルールは複雑怪奇でして説明するのは厄介ですが、とりあえずは、文科省の基本ルールだけから加計問題を解き明かす)
今回の加計では、すでに「認可」の”内定”が出ています(内定という言葉は使いませんが、イメージとしては”内定”がぴったりです。もう少し正確な言葉を使うと、「事前伺い」をパスするとか、「内示」とか、その他のルールがありますが、詳細は省略させてください、そもそも僕も、文科省ルール全ては把握できてません。そして、加計に、どういう”内定”が出たのかが僕には分からないのです、=ここは、是非、必ず、尋ねるべき部分です!!)。
さて、通常のペースで、ゆっくり新学部を作る場合は、設置審の最終判断で認可がおりた後、土地購入や校舎建設のハンコを押すわけです、、が、急ぐ場合には、先に”内定”をゲットするのです。そういうルールが元々以前から存在します。(ここでは以下、”内定”という言葉を使うことにします)。
もしも内定が出れば、不正がない限り(細かい改善点は出るにしろ)必ず!設置審で「認可」されます(=つまり、文科省が「内定」を出した後に「内定を反故」に出来るのは、「不正」を文科省が発見した場合のみ、ということ)。 これは、文科省ルール設置審ルールの非常に大事な基本ルールです。
そして、文科省ルール設置審ルールの非常に大事な基本ルールが、加計の場合でも同じように適用される。(加計に限って「内定ルール」が適用されないならば、認可不認可全く不明のまま、150憶の校舎を建て始めているので、不認可になったら、大損害になる)(どの大学にも適用可能な、内定ルールが当然ながら、加計にも適用されている。 加計はすでに土地も取得しおり、148億円の校舎の建設を4月にスタートさせており、報道されているように、今現在は校舎は鉄筋状態ですが、とにかく148億の校舎の建設を始めたのは、”内定”がすでに出ているから。内定が出たのは4月以前でしょう。
内定が出てないのに、校舎の建設をスタートさせるバカな大学はありません。仮に内定なしで建設を始めて設置審で不認可になったら、大損失です。仮に不認可になっても再申請は可能ですが、再申請で認可されるのはさらに厳しい。そうなると、148億の校舎はムダ金です。
普通の大学は148億をドブに捨てたら潰れます。ですから、絶対にそんなことはしません。また、だからこそ、文科省には昔から内定ルールが存在するのです。
加計も、特区ルールが適用されているとは言え、内定が出てます、ずっと加計は新学部が欲しかったのに校舎は立ててなかった、のに、突然、4月に建設を始めた、つまり、内定が出たのです。(本来、記者は、ここをきっちり尋ねるべきであり、加計ありきだのなんだの質問したって無意味がない)。
ちなみに、加計が8月に不認可になったら、加計には必ず「ペナルティ」が与えられます(=後述します。設置審の基本中の基本ルールです)。不認可になるか認可になるか全く分からない状態での148憶の校舎建設は大博打です。(しかし、内定ゲットさえすれば、大博打しなくて済む)、また、そもそも、このように大急ぎで新学部設置する場合、文科省は必ず「内定ルール」を適用します(先に校舎を作らないと間に合わないので。そして大学側に、大博打させないため)。
さて、加計のように「先に内定ゲット」のルートによって、設置審の最終判断で認可不認可を受ける場合は、 「(1)誰かが内定を出す→内定が出たので校舎を建て始める→改善すべき点はあるにしろ設置審は必ず認可を出す(不正がない限り)」。 特区ルールがどうなっているか分からないが、現状で、はっきりしている事実(=4月に校舎を建設し始めた)から考えると、加計の場合も、こうなってる(厳然と存在する設置審ルールより)。
今現在、加計以外のすべての大学は(「先に内定ゲット」のルートを辿る場合は)、 (1a)文科省から内定をゲット、です。 が、加計は、(1b)官邸か特区委員会かどこかから内定をゲット、あるいは、(1c)誰かが文科省に命令し内定を出させた、のパターンが考えられる。それ以外はない。
さて、仮に(1a)だとすると、これは、事実上、文科省の設置審で認定を受けたのとほとんど同じ。この場合、すでに微に入り細に渡り、文科省のチェックを受けてます、でなけりゃ、文科省から内定など出ません。大学が「内定」ゲットしたら、「不正がない」限りは、「内定反故」はないので。
この通常の文科省ルールでの内定ゲットには、設置審申請書よりは簡単なバージョンを提出して(最初は口頭で伺いに行くが。)、内定をもらわねばなりません。内定ゲットしたら、不正ない限り認可なのですから、設置審に近いチェックを事前にパスせねばならない。そういう公正公平なルールになってます。
文科省ルールは細かすぎてアタマに来ますが、公正公平で理知的な審査という意味では非常に高く評価できます。カネや政治力ではどうにもならず、東大であれ無名大学であれ同じ土俵で審査されるのが、唯一の?長所です。依怙贔屓なし。
さて仮に加計が(1a)だとすると、まあ内定ゲットに1年はかかると思います。僕は全部で5年やりました。新学部設置というのは、そんな簡単な話じゃないです。 そういえば官房長官が「そんな簡単なものではない」という発言したと思いますが、まさにその通りです、官房長官、ちゃんと分かってる!
それに、文科省ルール(1a)ならば、そもそも加計に内定が出ない。獣医師会や農水省がデータを示し根拠を示したうえで「新設は不要」と言っているのに、それらを覆すだけのデータや根拠を、加計が示すのは、無理です。したがって、文科省から内定出ません。
(例えば、加計が一学年180人が妥当と言って、獣医師会農水省文科省が150人が妥当と言ったなら、そこは160人あたりで調整がつくでしょう、大体そんなもんです。「ゼロ対160」では、どだい無理な話です。)
しかし、そこは、政治判断かつ特区委員会判断によりOKになった、という訳です。(=(1a)ではない。)。つまり(1b)か(1c)なのですが、どちらの場合も、政治判断か特区委員会判断か官邸判断か何かによって、「内定・内示・事前伺いOK」、になったということですね。
となると、結論は、、 「(1)4月以前に、文科省以外の「誰か」が内定を出した。→ 内定が出たので加計は百五十億円の校舎を建て始めた → 改善すべき点はあるにしろ、8月に設置審は、必ず!認可を出す(不正がない限り)」です。
つまり、これ、事実上、審議会フリーパスになってます(内定を反故にして、不認可に出来るのは、不正があった場合のみ、という設置審の基本中の基本のルールがあるからです)。 結局のところ、特区に選ばれたら(不正が無い限り)(小さな改善点はあるにしろ)フリーパスで「認可」が出る、そういう行政プロセスになっている。これが大問題なのです。この大問題を誰も指摘していない。
「公平公正で理知的で学識的観点による、設置審による厳正な審査」が、完全に崩壊してるのです。「岩盤規制に穴を開けた」のではなく、ただ単に「公正な審査を壊した」だけです。
誰か(=行政府内の、文科省以外の、誰か)が加計に内定を出した以上、行政府の文科省は、不認可を出せない(不正がない限り)。ということで、仮に京産大だったとしても、やっぱりオカシイ。特区に指定されれば、フリーパスで認可、中身が空っぽでも認可、そういう話になってます。
報道によると、加計の設置審が立ち上がったのは3月です。 設置審が立ち上がったのは、誰かが(加計以外の大学では、文科省だが)が「内示・内定」を出した(あるいは、誰かが命令して文科省に出させた)からです。じゃあ、一体それは誰ですか?。そこが追及すべき点。
そういうことがまかり通るのをOKとするか?でもある。本質はそこ。日本のメディアは本質を見逃してる。 こういう行政プロセスをOKとするなら、大学は皆、特区に選ばれることばっかりを努力します。 文科省による厳正な審査をパスするのは物凄く大変ですから、そんなもん、政治家に頼むかカネを積むか、なんせ数百億の大事業ですからね、権力者に気に入られ特区に選ばれればOkなんですよ、そっちの方が遥かに楽だし。それで良いのか??
結局オカシイ。京産大であろうと加計であろうとオカシイ。こんな行政プロセスでいいのですか?国民がOKというならOKでしょうが、そしたら大学は、政治家やらカネやら何やらで頑張りますよ。
そういえば「意欲があったら、何校でも、認める」って発言ありましたね。 「頭脳集団である設置審による公平公正な審査」は不要で、「意欲」で決める。意欲って何?陳情の回数?そして、「認める」のは、設置審じゃなくて、総理大臣?
さて、以上の議論に使ったのは、「今現在も適用されている文科省ルールの基本」と「加計がすでに校舎を作り出している事実」、たったそれだけです。
ジャーナリストは、まず「文科省ルールの基本」を勉強し、「特区ルール」を調べてください。そしたら、もっとクリアな議論になります。 そもそも、この話は「文科省ルールのどこがどのように特区ルールに置き換えられたのか?」です。 だから、ルールを勉強しないで、何を言っても無意味。
以上のみから、質問すべきは、
●内示が出たか事前伺いをパスした結果、加計は百億の校舎を建て始めた訳だが、その内示なり内定の類は一体誰が決めて、文科省に(無理矢理)出させたのか?
●「 内閣府・文部科学省告示第1号 内閣総理大臣 安倍晋三、文部科学大臣 松野博一、 文部科学省関係国家戦略特区法26条に規定する政令等規制事業に係る告示の特例に関する措置を定める件の一部を改正する件。」で、
city.imabari.ehime.jp/kikaku/kokkase… によると、
H30年開学が書いてある。告示者は安倍首相と松野文科大臣なので、H30年開学の責任者は、このふたりですね。そう言う風に超特急のスケジュールにしたせいで、「内定ルール」を使わざるを得なくなった。これが大問題で、加計は(不正が無い限り)8月に必ず認可が下りる(設置審のルールが、そうなってる、すべての大学に公正に適用されるルールである)。H30開学にしたせいで、結果的にそうなるのを知ってて、その決断をしたのか?知らずに偶然、その決断をしたのか?
●8月に不認可になるのは不正があった場合のみであるという、通常の設置審ルールが適用のはずだが、確かにそうか?
●誰かが内示・内定を文科省に強要したので、加計は(不正が無い限り)必ず8月に設置審・認可が出てしまう事態になった。知っててワザとH30年開学にしたら犯罪ものだが、早く進めたいがためH30年開学にした結果としてそうなったとしても加計の設置審の審議はフリーパス状態なので、オカシイ。
こういう質問を、まずはすべき。そして、官邸側の発言が自己矛盾になるように質問する。記者さんは、真相解明のための質問を真面目にやってください。
不正があった場合は、不認可になり(つまり内定を反故)、さらには大学にペナルティが与えられます。そういう厳然とした設置審ルールがあります。「不正&不認可&ペナルティ」は、大学が最も恐れることです。 なぜペナルティが存在するかというと、過去、色々な不正があったからです。
ちゃんと裁判になってますから、弁護士の方はパソコンで判例の検索してみてください。どういう判例があったかは、僕は忘れてしまったけれど、いくつか覚えているのでまた書きます。
なぜ不正が起きるかというと、なんせ数百億の新事業ですから、そしてそれが設置審の認可不認可で決まってしまうから、です。だから、誰かが、どこかで何かを、やらかす訳です。
ペナルティの種類も色々あって、厳しいペナルティだと大学が潰れるかもしれないくらいのことはある。それゆえ、大学が一番恐れるのは、「不正&不認可&ペナルティ」。 判例を見ると、驚いたのは、文科省の「不正を暴く能力」の高さ、です。
(その2) 記者の皆さんは、今現在の私立大学の文科省ルール設置審ルールを勉強してください。誰に教えてもらえばいいか、教えます。文科省の官僚は教えてくれません。 加計は私立なので私立大学に教わった方がいいでしょう。最近、新学部を設立した私立大学に行って、教えてもらってください。
それから、最近どの大学で新学部が設立されたか、あるいは、H30年4月に新学部ができるのはどの大学か、そういうことは、大手予備校が完璧に把握してますから、予備校に行って教えてもらってください。いくつか私立大学を教えてもらって、私立大学の設置審議会についてお勉強してきてください。
あ、そうそう、官邸や特区委員が「プロセス全く問題ない」と言っていましたが、それは当たり前。プロセスを作った側が、自分の作ったプロセスに沿って決定したのですから、問題あるはずがない。
加計は8月に、設置審に認可不認可決定される訳ですが、すでに加計が校舎を建て始めた以上、”内定”が出ているためであり、8月の設置審で不認可となるのは、不正があった場合のみである。不認可の場合、ペナルティが与えられます。これが設置審の基本ルールです。
私が設置審の仕事をした後、設置審関連の書類は全て処分しました、個人情報など秘密情報が大量に含まれているので。 しかし、パソコンを漁ったところ、ペナルティのルールが出てきました。大学が一番恐れる「不正&不認可&ペナルティ」です。 ペナルティは、添付の写真のようになってます。
pic.twitter.com/BuhLEsmuOi
説明すると、仮に理事長がカネやコネで何とかしようとした場合(不正をした場合)、新獣医学部が不認可となり、今後5年間、大学は獣医学部どころか、他の学部や学科すら、新設できません。新設どころか、改革もできません。つまり、5年間、「設置審を、一切、立ち上げてもらえない」ということになります。それが出来ない年月がここに書いてあり、1年~5年間です。 ペナルティを喰らうと、カネも痛いうえ、大学の改善や改革も出来なくなり、もはや手の打ちようがないです。5年間何もできないとなると、並の大学は潰れます。
おまけに今回は、すでに百億クラスの土地と百五十億の校舎建設中ですから、これで設置審が8月に不認可(=内定が出ている以上、不正があったときのみ不認可、です。)になると、お金持ちの加計も潰れるのではないでしょうか。加計は、命懸けですね。
なぜこうなったかというと、加計以外の全大学が守っている文科省ルールの一部を特区ルールに置き換える際に、非常に無理なことをしているからです。一番の失敗は、「H30年4月開学」にしてしまったこと。そんなに急ぐ必要性があったのか非常に疑問ですが、そうやって急がしたから、設置審で認可不認可どちらか分かってないうちに、土地購入&校舎建設まで始めざるを得ず、、そうなると、早々に、とにかく何でもいいから内定を出さねばならない(内定ルールの無理矢理の適用)。結果として、設置審は(不正がなければ)認可せざるを得ない(仮に新獣医学部の中身が空っぽであったとしても)。
以上が、「行政が、ゆがめられた」前川発言の真意です。
前川氏は「別に根拠なくとも、政治主導で、獣医学部を作ってしまってよい」という意味合いの事を言ってました。つまり、前川氏というのは非常に進歩的(?)な官僚です。
その前川氏が文部次官の時に、特区委員の主導で、獣医学部を作ろうとしたわけです。となると、一体どこが「ゆがめられた」のか?ということになる。(政治主導で、根拠なしでも、作ってしまってよいと、特区委員はもちろん言ってるが、文部次官すらも言ってるわけでして。)
・・・つまり、「設置審は(不正が見つからない限り)8月に必ず認可せざるを得ない、仮に新獣医学部の中身が空っぽであったとしても。」が「行政がゆがめられた」の意です。
以上、「設置審ルール」だけから、ここまでは自然に分かる。前川発言だの、文科省の内部文書だの、内閣府の議事録だの、何もなくとも、ここまでは明らか。明らかなところから話を進めるのが常道です。
質問の仕方は以下のようになると思います。
●「設置審の認可不認可がまだ不明なのに、とっくに加計が校舎建設している。承知しているか?」という質問から始めればよいです。どうせ「知らない」「分からない」を連発しますが。話の進め方は、「設置審が不認可となれば、加計の校舎は無駄になる。
再申請は将来可能だが、次に認可されるとは限らない。つまり今現在、加計は非常に追い詰められた状態であって、数百億の博打を打っているようなもの。特区委員も文科省も、加計に対して酷いのではないか?他の大学に対して、そのような大博打をさせた例はないはず。特区だからといって、数百億の博打を、結果として加計に強要しているのは大問題」、こういう風に言う。 そして「加計に、大博打させない方法は、なかったのか?特区委員会は、そこは考えなかったのか?」と言う。そうすると、特区委員会は困る。「何か考えた」なら、「どういうことを考えたのか?」となるし、「考えてなかった」のであれば、「不認可になった場合、加計が大損害を被る。特区委員会の考えが足らなったからだ。加計は、百億の損害賠償請求が可能だ(そもそも、他の大学には、そんな大博打はさせたことない!)。じゃあ、それを負担するのは、誰になるのか?」と言う、など。
次は、内閣府の議事録 kantei.go.jp/jp/singi/tiiki… から。 内閣府の議事録読むと、文科省は法科大学院(法務省)の失敗をかなり気にしていて、「同じことが必ず起きるから良くない」、というのが基本立場。 しかし、特区委員会に押し切られた。特区委員の言い分は「政治主導」と「市場原理」ばかり。特区委員の考えは「市場原理」一本。つまり、獣医師が多すぎたら自然淘汰されるので構わないと言ってる。 文科省は、弁護士作りすぎて、法科大学院がどんどん潰れて行ってるので、そういう考えには反対(=文科省はおじけづいている)。
獣医師免許を出す農水省は、ずっと反対だったが、獣医師会から「どうしても増やすなら一校で」の言質を取り、農水省は前向きになった。
文科省の内部文書「萩生田先生ご発言メモ(2016.10.21)」ですが、荻生田氏が全否定したので使いません。かわりに、このPDFの文科省文書を使います。
miyamototooru.info/miyamoto/wp-co… (H29年6月25日付)
ここで重要なのは「開学の時期」です。 詳細は別途に述べるとしますと、 H30年4月開学とすると、早く準備を進めていた加計だけが時間的に間に合い、京産大は間に合いません。(加計でもかなり無理なスケジュールです。)
京産大が諦めた経緯の詳細は、ryukei-rondan.blog.so-net.ne.jp/2017-05-18、ryukei-rondan.blog.so-net.ne.jp/2017-04-01 に載ってます。つまり、H31年開学なら京産大も間に合った。しかし、なぜかH30年4月になった。だから、京産大はあきらめた。
そして、何より、明確なのは、2017年1月4日の告示(総理大臣)
(city.imabari.ehime.jp/kikaku/kokkase…)に、H30年開学とはっきり書かれている、さらに、一校に限ると書かれている。→この件、なぜ新聞は黙ってる? (また、京産大はH31年開学なら間に合ったのに、、)
「獣医師会としては(増やす根拠が一つも見つからないが)、どうしても作るというなら、1校のみにしてくれ」+「H30年4月開学」により、自動的に、かつ結果的に、加計になった。
全てを知ってて意図的にH30年4月開学にしたなら「加計ありき」と言えるし、ただ単に早く話を進めたかったのであれば、偶然にも!「加計になった」。 このどちらかなのかは、直接証明は出来ない(人の心の中のことなので)、が、状況証拠は山ほどあるので、まあ「加計ありき」だろうか。
文科省が発表した文書(荻生田メモではない)
miyamototooru.info/miyamoto/wp-co… によると、 内閣府から文科省へ「平成30年4月開学を大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成し、・・・、これは官邸の最高レベルが言っていること。」、 文科省の意見「平成30年4月に開学するためには、平成29年3月に設置認可申請する必要があるが、・・・。平成31年4月開学を目指し・・・。」 ということで、明らかに文科省は嫌がっていて、H31年4月を提案してる。(無理なスケジュールですから当然!)。が、それでもなぜか、H30年4月開学と「誰かが最終決定」した。
そして現在H30年4月開学で動いている。 第一、総理大臣名で公示してる
city.imabari.ehime.jp/kikaku/kokkase… (H30年開学、一校に限る、とはっきり書いてある)。
前川発言「一番の問題は、H30年4月開学とおしりを切ってしまったこと」の意味は以上です。H30年開学にきまったのがすべての大問題です。 (前川発言の意味をちゃんと理解した報道がない。)(文科省ルールや設置審ルールを知らずして、前川発言の意味を正しく知るのは無理)。
前川氏がこう言っているということは、文科省以外の誰かが最終決定した訳でして、その誰かが犯人(=京産大を蹴落とし、自動的に加計になるようにした直接の「実行犯」)。ここを追及し解明してもらわねば、結局、何も分からん。「実行犯」が判明したら、実行犯に指示した「黒幕」が居るのか?居ないのか?の追及になります。あるいはソンタクか?これについては野党の腕次第。追及すべきは、ここ。 総理大臣は、おそらく、何も考えておらず、誰かに言われた通り、特区はスピード感が必要と言われ、総理大臣名で公示を出したと考える方が自然、僕はそう思ってます。
「H30年4月にしさえすれば、行政プロセスを自然に適用すれば、自動的に加計になり、自動的に加計は必ず設置審で認可される。」というストーリーを総理大臣が思いつくとは思えないんですね。 よほどの頭のいいブレーンが考えたことだろうと思います。
官房長官が「特区はスピード感を持って進めるのが大事であろうと思っている」と記者会見で言いましたが、ここで記者たちは「ふむふむ、確かにそうだ」となっていましたが、ち・が・う・だ・ろー!ここは大事。
「ゆっくりとは言わないが、通常のスピードで進めないとオカシナことになるのでは?」と、すかさず質問して欲しかった。がっかり。
「H30年4月開学にすれば、自動的に加計になる」を気が付くには、文科省の行政プロセス(課長補佐レベルの実務)を知っていなけりゃ、そんな悪知恵を思いつかない、ということは、特区委員でも議員でもおそらくない、まして首相が知る訳もない、となると、内閣府か和泉氏(=補佐官、官僚)あたり、と想像してます。あくまで想像です。 官房長官発言「スピード感を持って進めるのが大事」は、言い訳か誤魔化しにしか聞こえなかった。官房長官は(教わって)知ってて言ってるのだろうと思った。あの場に居た記者がダメすぎ。
ところで、8月の設置審の判定(認可・不認可)は、「不正が無ければ認可」「不正があれば不認可」という状況に今なってますけれど、前川記者会見をネットで見て、たぶん「不正」があったと僕はみてます。
前川氏は記者会見で「文科省現役諸君は、設置審での審査をしっかりやって認可不認可を出して欲しい」と言ったんですが、そんな当たり前のことを強調するのは変でして、、。そもそも「不正がなければ認可」「不正があれば不認可」という状況で、わざわざそれ強調するか?と思ったんですね、ということは、、 たぶん不正があったのだろうと、、官邸に叩かれるの分かってて表に出てきたのは前川氏が誰かの弱み(不正)を握っている可能性がある、、そして「現役の皆さん、不正の証拠をしっかり掴んで、官邸の報復を恐れず、ちゃんと不認可にしなさいよ。」そう言ったんだと、推測しました。
(ネット民が、前川記者会見を受けて、「これは汚職があったね」と言っているのを見つけましたが、ネット民の言い分は、次官が総理に喧嘩売るなど有り得ない、汚職の事実を掴んでいるからだ、という論理でした。ネット民、鋭い。)
ちなみに、「不正」というのは、「違法」とは違い、もっと広義の「騙し」「脅し」「カネ」その他です。籠池氏は「騙し」をやったっぽいですが、大学は桁違いの数百億の事業ですから、やっぱり色々ある訳でして、ちゃんと判例に残ってます。 色々、野党の議員さんのHPなどを見てみましたが、大量の資料をどこからか集めていて、さすが!と思いました。ただ、文科省の設置審ルールはご存じないようなので、そこです。今現在日本の大学に雇われている人は動きにくいのでしょうね。大学教員の百人に一人程度は設置審ルールを知っているはずと思うのですが。
結局、プロセスに問題ないのも正しく、行政が歪んだのも正しい。
(その2のまとめ) 獣医学会から「どうしても増やすなら、1校限りで」の言質をとり、あとは、勝手に「H30年4月開学」にしただけで、京産大でなく加計になったうえに、加計は設置審は事実上フリーパスで来月8月に認可される(不正がない限り)という、、こんなことを僕は思いつかないです、、
ブレーンは天才ですね。不正があったなら、そこをしっかり文科省にはやって欲しいですが、できるかな。ブレーンたちは、余計なことにアタマ使わず、国民のためだけにアタマ使ってくれれば、世の中ずっと良くなると思いますが。
追記1 「内閣府・文部科学省告示第1号 内閣総理大臣 安倍晋三、文部科学大臣 松野博一 文部科学省関係国家戦略特区法26条に規定する政令等規制事業に係る告示の特例に関する措置を定める件の一部を改正する件。」により、京産大と加計の2大学に事実上限っていて、その後、二校のどちらかにするか?の選定基準が何故か途中で変わっため、結果的に、H30年4月開校に間に合うのは加計だけになった。のです。
京産大が諦めた経緯の詳細は、ryukei-rondan.blog.so-net.ne.jp/2017-05-18、ryukei-rondan.blog.so-net.ne.jp/2017-04-01 に載ってる(ただ、このブログ書いた人は安倍憎しで書いてあるので、事実書類のみ活用のこと。しかも読みにくい。でも、結局、このブログの人の意見で大体ok。
(追記) そうそう、官邸や特区委員が「プロセス全く問題ない」と言っていましたが、それは当たり前です。 プロセスを作った側が、自分の作ったプロセスに沿って決定したのですから、問題あるはずがない。逆に、プロセスに問題があったらびっくりです。
(追記) 少しだけ設置審の中身について話します。設置審へ提出する資料・申請書は、千ページくらいで、細かくぎっしり書きます。内容は、獣医学の世界情勢、日本の状況、日本の今後の獣医学のあるべき姿、加計でそれをするべき理由、一学年160人の日本最大の獣医学部をつくる必要性、等々を、様々なデータと根拠により説明し、さらに、その目的を達するのに必要な教員がすでに揃っていること(教員の業績書を添付)を示し、行う研究内容、教育カリキュラム、講義内容、必要な実験室や講義室、校舎、土地、そして、それら人件費から建設費から、すべてのカネの計算、などなど、膨大な書類を
提出します。そして、その申請書を、各分野の専門家が細かく審査して、ようやく認可されます。 今現在も、何十もの大学が審査を受けているはずですが、公正公平に、厳正に、理知によって、その学問のみならず世界情勢その他各分野の専門家集団である設置審議会が決める。
大学作るのに、知性も知能も公平も公正も、すべてが必要で、設置審は、日本の最高レベルの「集合知」になっていて、知によって公平公正に審査するところなのですから。そこは、設置審の良さです。
だから「2校でも3校でも、意欲ある所にはどんどん認めていく」はすごい発言で、「意欲」で、「首相が認める」、すごい!!今現在も、何十もの大学が審査を受けていて、「公正公平に、厳正に、理知によって、その学問のみならず世界情勢その他各分野の専門家集団である設置審議会が決める」という発想の大転換ということで、まあ、ほとんど「先進国辞める発言」に近い笑。大学作るのに、知性も知能も公平も公正も不要。よく言った。日本には専門家も学者も知能も不要。 「意欲」で「総理」が決める。 「知性・知能・公平公正・科学・理性」で、知の集合体の設置審が決めないのです。
大学として望むのは、あまりにも複雑怪奇なルールをもっとシンプルにして欲しいということだけです(「あれもひっかかる、これもひっかかる」それが大変なので。)。
(追記) 不正&不認可&ペナルティの一例。 某団体が大学を作ろうとして、内示を受け、設置審立ち上げまで漕ぎついたのに、数年前?ダメになってましたね。設置審の審査委員が誰であるかは、文科省の中のごく一部の人間しか知らないので、大学も政治家も接触できません。極秘中の極秘です。ところが、さすがの調査能力と、個人的には感心したのですが、どうやら(はっきりはしませんが)、審査委員に接触し、設置審からの改善勧告を反故にしようと、画策したか、脅したらしい。で、それは不正だと言われ、不認可となり、5年間のペナルティをくらったようで。だから5年間は再申請できません。再申請し認可受けて開学まで最低2年はかかるので、7年の損。もちろん、次に認可されるか、不明。校舎は建ててしまったのか知りませんが、超お金持ちなので問題ないのかね。
(追記) 加計が「不正」したかは、とても重要。今の文科省は「仮に不正があっても、官邸が怖くて、見逃してしまうかもしれない」。 ここは、野党がしっかりバックアップすべき!!
@naoyafujiwara @yuzulin 総理大臣名で「公示」をだしてる(H29年1月4日)「H30年開学、一校に限る」、とはっきり書いてある(官邸は嘘つき)。