元「SPEED」の今井絵理子参院議員(33)との不倫疑惑を報じられた橋本健神戸市議(37)に、今度は“詐欺”の疑いが浮上している。
橋本市議は2010年からの5年間に市政報告の広報チラシ「ハシケン通信」を50万部以上発行したとして、政務活動費約720万円を受け取っているが、これが架空発注だった疑いが持たれている。
印刷業者に「実際には仕事をしていないのに橋本市議から領収書の発行を頼まれて渡した」とバラされ、しかも、報道関係者から問い合わせがあった時に備えて、「受注したと答えて欲しい」と“口裏合わせ”まで要求していたという。橋本市議は関係者に辞意を伝え、30日から始まる定例市議会の前に辞職するとみられているが、それで一件落着とはいきそうにない。
2014年、不自然な日帰り出張を繰り返すなどして3年間で約800万円の政務活動費を得た“号泣県議”こと野々村竜太郎元兵庫県議は、詐欺罪で起訴され、懲役3年、執行猶予4年の有罪判決を受けた。印刷業者に口裏合わせまで要求していた橋本市議は、今後の展開次第で逮捕もあるのではないか。
「市民オンブズマン兵庫」のメンバーが言う。
「神戸市から政務活動費を騙し取ったことを示す証拠書類を揃えて、橋本市議を詐欺などの容疑で兵庫地検に告発します。我々は橋本市議だけでなく、神戸市議会の自民党会派が組織ぐるみで行った犯行とみています」
■架空発注がお家芸?
オンブズマンが神戸市議会の自民党会派に疑いの目を向けるのも当然。2年前、「自民党神戸」(解散)の市議ら15人が業者にアンケート調査を架空発注する手口などで約3800万円の政活費を詐取した疑いが浮上した。そのうち詐欺と虚偽公文書作成などで在宅起訴された市議3人は議員辞職したものの、書類送検で済んだ10人以上の市議は衣替えした「神戸市会自民党市議団」で今も何食わぬ顔で市議を続けている。
「神戸市議会の自民党会派では政活費の詐取が横行しており、お家芸というか、脈々とノウハウが受け継がれているのではないのでしょうか。橋本市議の広報チラシといい在宅起訴された市議のアンケート調査といい、“架空発注”の手口が同じことからもうかがえます」(前出のオンブズマンのメンバー)
昨年、政務活動費の不正が発覚した富山市では市議14人が芋づる辞職に追い込まれた。神戸市議会も同じ道をたどることになりそうだ。